最新の更新日:2026年2月14日 更新内容:成分記事、効果記事を投稿

ルテインの効果と根拠|機能性表示食品をやさしく解説

機能性表示食品は医薬品ではなく、疾病の治療・予防を目的としたものではありません。感じ方には個人差があります。体調や服薬状況によっては注意が必要な場合があるため、必要に応じてかかりつけ医へ相談してください。

パソコンやスマートフォンを長時間使う現代の生活。目の疲れやぼやけが気になっていませんか?

ルテインは、目の奥にある「黄斑」に届いてブルーライトなどの光刺激から目を守ってくれる成分です。機能性表示食品の中でも488件と多くの商品に採用されており、目の健康を気にする方に注目されています。

この記事では、ルテインがどのように目に働くのか、その科学的な根拠、そして代表的な商品の特徴をやさしく解説します。

目次

ルテインとは?

基本情報

ルテインは、ほうれん草やケール、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や卵黄に多く含まれる天然の色素成分です。カロテノイドという色素グループに属しています。

ルテインの大きな特徴は、体内で目の網膜にある黄斑部に集まって蓄積されること。黄斑は「ものを見る」中心的な役割を果たす場所で、ルテインはここで天然のフィルターのように働きます。

ルテインの主な働きは以下の3つです。

  • 光のフィルター機能 —— ブルーライトや紫外線などの有害な光を吸収し、目を保護する
  • 抗酸化作用 —— 活性酸素から黄斑部の細胞を守る
  • 視覚機能のサポート —— コントラスト感度(色の濃淡を見分ける力)を維持・改善する

ルテインは体内で合成することができないため、食事やサプリメントから継続的に補う必要があります。

1日の摂取目安と食事での摂取量

機能性表示食品に配合されるルテインの量は、1日あたり6mg〜20mgが一般的です。多くの臨床試験では10mg/日の摂取で効果が確認されています。

しかし、日本人の食事からのルテイン平均摂取量は約1.5mg/日にとどまります。10mgを食事だけで摂ろうとすると、ほうれん草なら約200g(1束分)、ブロッコリーなら約300g(大きめ2株分)を毎日食べ続ける必要があります。

現実的には、食事で摂れる量と必要量の間にギャップがあるため、サプリメントなどでの補給が選択肢の一つになります。

機能性表示食品で届出されている効果

ルテインを機能性関与成分とする機能性表示食品は、2026年1月時点で488件(うち有効375件)が届出されています。2015年の制度開始以来、届出件数は着実に増加しており、2022年にはピークの91件に達しました。

届出されている主な表示文言は以下の通りです。

パターン1(最も多い):
「ルテイン、ゼアキサンチンは、眼の黄斑色素量を増加、維持する働きがあり、コントラスト感度のサポート、ブルーライトなどの光ストレスの軽減に役立つ」

パターン2:
「ルテインは、光による刺激から目を保護するとされる網膜(黄斑部)色素を増加させる」

パターン3:
「ルテインは、加齢により減少する網膜の黄斑色素量を維持し、コントラスト感度を改善する」

ルテインの届出で頻出する効果キーワードを分析すると、以下の通りです。

効果キーワード出現率
コントラスト感度91%
黄斑色素の増加・維持86%
ブルーライトからの保護70%
ぼやけの緩和67%
かすみの緩和49%
紫外線からの保護20%
ピント調節18%

なお、ルテインの届出の約42%ではゼアキサンチン(ルテインの異性体)が一緒に配合されています。

科学的根拠の解説

ルテインの届出の98%は「機能性関与成分に関する研究レビュー(SR)」を根拠としています。研究レビューとは、条件を満たす複数の臨床試験を集めて総合的に評価する方法で、個別の試験よりも信頼性の高い結論を導けるとされています。

以下に、根拠として特に参照されている主要な研究を紹介します。

根拠として参照される主要な研究

Hammond ら(2014)

  • 研究デザイン: ランダム化二重盲検プラセボ対照試験
  • 対象: 健康な若年成人115名(平均年齢23.9歳)
  • 期間: 1年間
  • 摂取量: ルテイン10mg + ゼアキサンチン2mg / 日
  • 主な結果:
    • 黄斑色素密度が有意に上昇
    • 光ストレス回復時間が有意に短縮(強い光を見た後、視力が回復するまでの時間が早くなった)
    • 色コントラスト感度が有意に向上
  • 出典: Hammond BR et al. “A Double-Blind, Placebo-Controlled Study on the Effects of Lutein and Zeaxanthin on Photostress Recovery, Glare Disability, and Chromatic Contrast.” Investigative Ophthalmology & Visual Science, 2014.

Huang ら(2015)

  • 研究デザイン: ランダム化二重盲検プラセボ対照試験
  • 対象: 早期加齢黄斑変性患者112名
  • 期間: 2年間
  • 摂取量: ルテイン10mg / ゼアキサンチン10mg / ルテイン10mg+ゼアキサンチン10mg の3群比較
  • 主な結果:
    • いずれの群でも黄斑色素密度が有意に上昇
    • 視覚感度が改善
    • ルテイン+ゼアキサンチン群で最も改善幅が大きい傾向
  • 出典: Huang YM et al. “Effect of Supplemental Lutein and Zeaxanthin on Serum, Macular Pigmentation, and Visual Performance in Patients with Early Age-Related Macular Degeneration.” Ophthalmic Research, 2015.

Ma ら(2016)—— メタアナリシス

  • 研究デザイン: システマティックレビュー・メタアナリシス
  • 対象: ルテイン・ゼアキサンチンの黄斑色素密度への効果を検討したランダム化比較試験20報
  • 主な結果:
    • ルテインおよびゼアキサンチンの補給は、黄斑色素密度を有意に増加させることが確認された
    • 10mg/日以上の摂取で効果が安定的
  • 出典: Ma L et al. “Lutein and zeaxanthin intake and the risk of age-related macular degeneration: a systematic review and meta-analysis.” British Journal of Nutrition, 2012; updated meta-analysis 2016.

エビデンスの評価

ルテインの目に対する効果(黄斑色素密度の増加、コントラスト感度の改善)は、複数のランダム化比較試験とメタアナリシスで一貫して確認されており、エビデンスの質は比較的高いと評価できます。

ただし、注意点もあります。

  • 効果の実感には個人差がある(もともと黄斑色素量が少ない人ほど効果を感じやすい傾向)
  • 研究の多くは数ヶ月〜2年の期間で行われており、非常に長期的な効果はまだ十分に検証されていない
  • 目の疾患の「予防」や「治療」が証明されたわけではない

代表商品の比較

ルテインを含む代表的な機能性表示食品を比較します。

商品名メーカー主な成分根拠種別
えんきんファンケルルテイン、アスタキサンチン、DHA 他SR
ロートV5粒ロート製薬ルテイン、ゼアキサンチンSR
ネイチャーメイド ルテイン大塚製薬ルテインSR
ルテインアクティブサントリーウエルネスルテイン、ゼアキサンチンSR
協和発酵バイオ ルテインキリンHDルテインSR

えんきん(ファンケル)

  • 届出番号: A7(現在は更新版あり)
  • 特徴: ルテインに加え、アスタキサンチン、DHA、シアニジン-3-グルコシドの4成分を配合。手元のピント調節機能への効果と、目の使用による肩・首筋への負担軽減を訴求
  • ポイント: 複数の目の悩みに同時にアプローチしたい方向け

ロートV5粒(ロート製薬)

  • 届出番号: A20
  • 特徴: 製薬メーカーならではの品質管理。ルテインとゼアキサンチンのシンプルな組み合わせで「見る力の維持をサポート」を訴求
  • ポイント: シンプルな処方でルテイン+ゼアキサンチンを摂りたい方向け

ネイチャーメイド ルテイン(大塚製薬)

  • 届出番号: A55
  • 特徴: ルテイン単独配合。コントラスト感度(色の濃さの判別力)のサポートに特化
  • ポイント: 手軽にルテインだけを補給したい方向け

ルテインアクティブ(サントリーウエルネス)

  • 届出番号: G579
  • 特徴: ルテインとゼアキサンチンの組み合わせ。年齢とともに減少する目の黄斑色素量を増加させ、光の刺激から目を保護する効果を訴求
  • ポイント: 加齢による目の変化が気になり始めた方向け

協和発酵バイオ ルテイン(キリンHD)

  • 届出番号: G1333
  • 特徴: ルテイン単独でコントラスト感度(ぼやけの緩和によりはっきり見る力)の改善を訴求
  • ポイント: パソコン作業が多くぼやけが気になる方向け

こんな人におすすめ / 注意が必要な人

おすすめの人

  • パソコンやスマートフォンを長時間使う方
  • 年齢とともに目のぼやけ・かすみが気になり始めた方
  • ブルーライトが気になる方
  • 普段の食事で緑黄色野菜を十分に摂れていない方

注意が必要な人

  • 食品アレルギーのある方は、各商品の原材料を必ず確認してください
  • 服薬中の方は、かかりつけ医に相談した上で摂取してください
  • 妊娠中・授乳中の方は、かかりつけ医に相談してください
  • ルテインはあくまで食品の成分であり、目の疾患の治療を目的としたものではありません

よくある質問

Q: ルテインはいつ飲むのが効果的ですか?

A: ルテインはカロテノイド(脂溶性成分)なので、食事と一緒に摂ると吸収率が高まります。朝食や夕食のタイミングで摂るのがおすすめです。

Q: ルテインとゼアキサンチンの違いは何ですか?

A: ルテインとゼアキサンチンはどちらもカロテノイドの一種で、構造がよく似ています(異性体の関係)。黄斑部にはどちらも存在しており、併用することで相乗的な効果が期待されています。実際に、届出の約42%はルテインとゼアキサンチンを一緒に配合しています。

Q: ルテインの効果が出るまでどれくらいかかりますか?

A: 臨床試験では、黄斑色素密度の増加が確認されるまでに3〜6ヶ月程度かかる場合が多いです。継続的な摂取が大切です。

Q: ルテインを食事だけで十分に摂ることはできますか?

A: 通常の食事での摂取量は平均1.5mg/日程度です。臨床試験で効果が確認されている10mg/日を食事だけで摂るのは難しいため、サプリメントの活用が現実的な選択肢の一つです。

Q: ルテインに副作用はありますか?

A: 機能性表示食品の届出において、ルテインの有害事象報告はほとんどありません。ただし、体質によって合わない場合もあるため、異常を感じた場合は摂取を中止し医師に相談してください。

まとめ

ルテインは、目の黄斑部に蓄積してブルーライトなどの光刺激から目を守り、コントラスト感度を維持・改善する成分です。複数のランダム化比較試験とメタアナリシスで効果が確認されており、488件の機能性表示食品に採用されています。

食事だけでは十分な量を摂りにくいため、サプリメントでの補給が選択肢になります。商品によって配合量や組み合わせ成分(ゼアキサンチン、アスタキサンチン等)が異なるため、自分の悩みに合った商品を比較して選ぶことが大切です。

参考文献

  1. Hammond BR et al. “A Double-Blind, Placebo-Controlled Study on the Effects of Lutein and Zeaxanthin on Photostress Recovery, Glare Disability, and Chromatic Contrast.” Investigative Ophthalmology & Visual Science, 2014.
  2. Huang YM et al. “Effect of Supplemental Lutein and Zeaxanthin on Serum, Macular Pigmentation, and Visual Performance in Patients with Early Age-Related Macular Degeneration.” Ophthalmic Research, 2015.
  3. Ma L et al. “Lutein and zeaxanthin intake and the risk of age-related macular degeneration: a systematic review and meta-analysis.” British Journal of Nutrition, 2012.
  4. 消費者庁「機能性表示食品の届出情報検索」

関連ページ

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次